英語力を証明する試験として広く知られるTOEIC。その中でも「Speaking & Writing(SW)テスト」は、実際に英語を話す・書く力を数値化できる、数少ない指標です。
「英検とTOEICのどちらが仕事に有利なのか」と悩む方も多いでしょう。実際、TOEIC Listening & Readingで900点を取れてもSpeakingやWritingはそれぞれ130点前後にとどまる方がいれば、逆にTOEIC SWでS170/W190と高得点を持ちながら英検1級になかなか合格できない方もいます。これは、試験ごとに重視される能力や評価基準が異なるためです。
英語便のメンバーは日頃からWritingツールやQA掲示板でアウトプットに取り組んでいるため、他の資格試験に比べTOEIC SWで比較的早く高得点を獲得する方が多い傾向があります。本記事では、TOEIC SWですでに高得点を取得した方々が、スコアを実際にどのような場面で活かしているのかをご紹介します。
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TOEIC SW(Speaking & Writing)のスコアには有効期限があります。 公式スコアの有効期限:試験日から 2年間(24か月)です(TOEIC L&R(Listening & Reading)と同じルールです。)2年を過ぎても、点数そのものが消えるわけではありませんが、公式証明書としては使えなくなるため、注意が必要です。 |
以下、SWスコア活用事例は、英語便メンバーより2025年の過去2年以内にカスタマーサポート、または添削を通じて担当講師へ直接ご連絡いただいた内容を(ご本人にご了承いただいたうえで)ご紹介しています。採用のスコアなどは、年度により変動することがありますので、最新情報はそれぞれの採用ページを参照するようにしてください。
1. 全国通訳案内士試験の英語科目免除
全国通訳案内士は、日本で唯一の「通訳ガイド」の国家資格です。一次試験には英語科目がありますが、一定以上のTOEIC SWスコアがあれば英語科目が免除されます。
(その年度の基準については受験する時点で全国通訳案内士試験の案内を確認してください)
• 例 (2025年):TOEIC L&R 900点以上、または、TOEIC Speaking 160点以上 またはTOEIC Writing 170点以上で英語科目免除。免除されれば、残るは日本地理・日本歴史・一般常識・通訳案内の実務のみ。
SWスコア活用事例
Mさんは、通訳案内士試験受験時にTOEIC L&Rは820点でしたが、アウトプットが得意でSWでS165/W175を取得していたため、英語科目が免除され残り4科目に集中して合格しました。
2. 国際イベント(スポーツ大会・万博など)のキーポジションへの採用
大規模な国際イベントでは、多くの場合「応募フォームに語学スコア記入欄」があり、TOEIC SWも記載可能です。特に以下のようなポジションでは、SWスコアがプラス評価になりやすいです。
• VIPや海外メディア対応
• アナウンス・司会補助
• 来場者案内(口頭での説明が中心)
SWスコア活用事例
大阪万博のボランティア選考で、TOEIC SWスピーキング170点を持っていたメンバーRさんは、希望の海外メディア対応ポジションに採用されました。採用担当者からは面接で「口頭表現が明瞭でわかりやすい」と評価されたそうです。
3. 観光ボランティアガイド(自治体)への採用
外国人観光客が多い地域では、ボランティアガイドを募集する際に自治体により、英検合格証書だけではなくTOEIC SWスコアを受け付けるところも多くあります。 TOEIC SWの高スコアは特に研修免除や優先採用の判断材料になる場合があります。
SWスコア活用事例
金沢市の観光ボランティア募集に応募したKさんは、当時英検準1級は持っていましたが1級は合格できていない状況であったため、TOEIC S165/W180のスコアで応募したところ、研修免除ですぐに現場デビューできました。
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観光ボランティアなど、自治体や特定の団体が採用を行う場合には、採用担当者のバックグラウンドにより基準が決められるケースが多くあります。例えば、採用担当者のバックグラウンドが学校など教育関連フィールドの場合には、TOEICより英検が重要視されている傾向があります。 |
4. 翻訳・通訳会社からのオファー
翻訳会社や通訳派遣会社に登録する際、実務経験がなくてもTOEIC SWのスコアで「話す・書く力」を証明して仕事がアサインされるケースがあります。
もちろん会社や仕事内容により基準は異なります。一部の大手翻訳・通訳会社では以下のスコアを目安としています
• Speaking 160点以上
• Writing 170点以上
SWスコア活用事例
フリーで不定期の企業翻訳に携わっていたUさんは、L&Rでは850点、SW S165/W180のスコアを登録しておくことで、国際展示会の通訳アシスタントとして採用の機会がありました。展示会前に、1週間の研修がありスピーキングもさらに向上できたということです。
ライティングスコアが特に武器になる場面
ライティングは得意なんだけど、スピーキングのスコアに伸び悩んでいる方も多いと思いますが、Writingだけの高得点でも採用や配属が決まる場面は少なくありません。
特に、英文メール作成や文書作成の正確さが求められる職種では、W170点以上が一つの信頼の目安になります。
ライティングスコアだけで採用にいたった事例をいくつかご紹介します。
5. 高い英文ライティング力を求められる仕事への採用
特にライティングが優れている人を求めているケースでは、TOEIC Writingスコアが重視されるケースが多くあります。たとえば、英語論文やスピーチ原稿の和英チェックと書き直し、日本語のニュースレターを効果的に海外へ発信するための書き起こしなどです。
SWスコア活用事例
Fさんは、Speakingスコアは130でしたが、Writingスコア180を保持していたことで、大学事務の「国際学会・論文投稿原稿チェック補助スタッフ」として採用されました。
6. 社内業務で英語を使う仕事への配属
高いTOEIC SWのスコアは、英語を使う仕事への配属チャンスが高くなります。
SWスコア活用事例
(1) Gさんは在職中にSWで高スコア(S155/W178)を取得、会社へ申告から半年後に広報の海外プレスリリース担当にアサインされました。
(2) メーカー勤務のHさんは、転職時にW175を持っていたことで海外支社向け製品マニュアルの英語版作成を任されました。また、Hさんの会社では、一定のSWスコアによる昇進評価もあるようです。
以上、TOEIC SWが活きる場面と活用事例についてご紹介しました。将来のキャリアやボランティア活動で英語を使いたい人にとって、「話す・書く力」を客観的に示す武器として、TOEIC SWを受験しておいて損はないでしょう。
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