平成最後の流行語を英語にしよう No.2 – 「筋肉は裏切らない」「ボーっと生きてんじゃないよ!」

デイビッドセインさん 辞書を引いて英訳した単語が、海外では異なって解釈されていることがよくあります。当シリーズでは英語、日本語両方を熟知し、多数の英語書籍を出版しているデイビッド・セインさんが言葉の意味や用法、また文化背景について解説します。

第21回 は特別企画「2018年の流行語を英語にしよう!」の第2回です。昨年話題となった「筋肉は裏切らない」「ボーっと生きてんじゃないよ!」の英訳にチャレンジします。

 2018年末は「平成最後の…」という言葉が、さまざまな場所で聞かれました。この記念すべき年に流行った言葉は、後々まで残ることでしょう。前回に続き、平成最後の年の流行語を英語にします。
 今回は、テレビで流行った「筋肉は裏切らない」と「ボーっと生きてんじゃないよ!」の英訳に挑戦しましょう!

「筋肉は裏切らない」を英訳する

 平成最後の年は、日本だけでなく世界的に筋トレが流行しました。ダイエットはどちらかというとネガティブなものですが、筋トレはそれとは真逆で、スーパーポジティブな自己鍛錬です。筋トレは「努力が目に見える」「努力すればするだけ報われる」のが醍醐味だとされます。
 究極の自己追求がブームとなる中、天下のNHKで「筋肉は裏切らない」という筋トレ番組が始まりました。

 そもそも「筋肉は裏切らない」とは、「筋肉は努力すればするだけつき、裏切ることはない」という意味です。

「筋肉は裏切らない」を直訳すると、

Your muscles won’t betray you.

となります。
 ふつう流行語などをそのまま直訳すると意味が通じないものですが、これは英語としても「かなりいい」です。
betrayで「裏切る」、また無生物(人や動物のような生きているものではない)であるmuscleを主語にした文なので、ネイティブがこの文を聞くと非常にリアルに感じ、「そうか、筋トレをしよう」という気になります。
より意味を明確に訳すならば、次のように少し説明的にするといいでしょう。

Build your muscles and you won’t be sorry.
Building your muscles will build your confidence.

いずれも「筋肉をつければ必ず役に立つ」→「筋肉は裏切らない」というニュアンスになり、英語としても説得力があります。

「ボーっと生きてんじゃないよ!」を英訳する

 このフレーズをそのまま人に使えば大変なことになりますが、今なら流行り言葉として許してもらえるでしょう。
どのように英訳するといいでしょうか?

実はこれ、すでにDon’t sleep through life.が定訳としてあるようです。
「ボーっと」をどう訳すかで悩む人もいるでしょうが、sleep(寝る)を使うとうまくニュアンスが出せます。「寝たまんま生きてるんじゃない!」→「ボーっと生きてんじゃないよ!」となり、これで完璧です。
他の例を挙げると、

Don’t waste your life.
Don’t waste your life doing nothing.
Get up and do something!
There’s more to life than sitting around.

などと意訳しても、雰囲気は出せるでしょう。
2019年は、いよいよ本当の意味で平成最後の年となります(途中までですが)。Don’t waste your life doing nothing. とならないよう、いい1年を過ごしてください!

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