In/On/At the Cornerの実際の使い分け- 実践で学ぶ英文法

英文法・語法

 当記事ではIn the corner, On the corner, At the cornerの使い分けについてご説明させていただきます。前置詞については図解で分かりやすく解説されている学習書も多くありますが、実際の場面でどれに当てはまるのか迷うこともあると思います。当記事では、実際の場面でネイティブスピーカーがどう使い分けているかを例文を使って説明させていただきます。

In the corner – 部屋や箱の中の角・隅に

 In the cornerは2つの壁でかこまれた内側の角を示すときに使われます。主に部屋や箱の隅・角を指すときに使われます。

There was a grandfather clock in the corner of the room.
振り子時計が部屋の隅にある。

The naughty boy was sent to stand in the corner of the classroom by the teacher.
いたずら小僧は、先生に部屋の隅に立たされた。

On the corner – 角に

 On the cornerは、文字通りでは「角の上に」という意味になりますが、「何かが交差点などの角にある」場面を思い浮かべていただくと分かりやすいと思います。例えば、以下の例文のように交差点の角に店が建っているケースです。

There is a shop on the corner of the street.
交差点に店がある。

 または、以下のような角にある店の外の歩道で信号待ちをしている人に対しても使われます。

The man is standing on the corner waiting to cross the road.
その男性は道を横切るために角に立っている。

At the corner – 特定の角に、角の近くに

 At the cornerは、near the corner (角の近くに)または right next to a corner (角のすぐ隣に)と同じ意味合いになります。実際に「ここまではon the corner、ここからはat the corner」という境界線が引けるわけではなく、onとatが入れ替え可能な場面も多くありますが、以下のような特定のケースではatが使われます。

 「あそこの交差点で」「〇〇通りの交差点で」というように、特定の場所(角)を示しているときは、通常at the cornerを使います。

My new shop is at the corner of Kensington Avenue and Eigobin Street.
私の新しい店は、ケンジントン通りとエイゴビン通りの角にあります。

There is a man waiting for a bus at the corner of Green Road.
グリーンロードの角にバスを待っている男性がいる。

I’ll meet you at the corner of my street in ten minutes.
私の(家の)通りの角で10分後に会いましょう。

On the corner と At the cornerを使い分ける必要ある?

 学習者の立場から考えると、あまり違いがないのであれば常にon the corner、またはat the cornerのどちらか一方を使っておけばよいのでは?と思われるかもしれません。実際、私の知人が

I’ll meet you on the corner of my street in ten minutes.
私の(家の)通りの角で10分後に会いましょう。

と言ったとすると、十分理解できますし、特に「何か変だ」とも思いません。大抵の場面で、そこまで使い分けに神経質になる必要はありません。(ただし、英語の先生の中には、前置詞の意味を生徒に正しく理解してもらうために指摘する人はいると思います。)

 一方、場面によりon the corner、またはat the cornerの利用で意味が変わってしまうこともあります。以下の文を見てみてください。

A bridge collapsed at the corner of Winter Street and Spring Road.
ウインターストリートとスプリングロードの角にある橋が崩落した。

 この文でonを使うと

A bridge collapsed on the corner of Winter Street and Spring Road.
ウインターストリートとスプリングロードの角の上にある橋が崩落した。

という意味になり、壊れた橋が交差点の上に崩落したイメージになります。

 つまり、「橋が交差点の上にかかっているケース」を除いて、この場面ではat the cornerを使わなければならないということになります。このような複雑なシーンを描写するときは、まず頭の中でイメージをしっかり作ってから前置詞を慎重に選ぶ必要があります。

 以上、In/On/At the Cornerの実際の使い分けをご紹介させていただきました。後続記事では、cornerを使った面白い表現をご紹介させていただきます。