添削でよく見られるMenu/Dish/Foodの誤用

英文法・語法

 単語Menu/ Dish/ Foodは最もよく使われる単語の1つですが、添削ではカタカナ感覚で使われた誤用がよく見られます。当記事ではそれぞれの単語の意味と用法、またよくある誤用について説明しています。
まずはそれぞれの意味を例文で確認してみましょう。

Menu – メニュー(料理をオーダーするときに料理を選ぶリスト)

 カタカナの「メニュー」は、「料理のリスト」という意味とともに、個々の料理に対しても使われることがありますが英語のMenuはレストランなどの「料理のリスト」の意味のみに使われます。 

説明する女性

レストランで見られるMenuは、だいたい
a drinks menu(飲み物のメニュー)
a food (breakfast/lunch/dinner) menu(フード(朝食/昼食/夕食)メニュー
a dessert menu(デザートメニュー)
の3種類です。

例文を見てみましょう。

I’m excited to see what’s on the menu tonight.
今夜のメニューに何が載っているのか楽しみだ。

Is it possible to order off menu?
メニューにない料理を注文することはできますか?

※ “off (the) menu”はメニューにのっておらず、常連客しか知らないようなメニューのことを言います。

I like the look of these menus.
このメニューの見た目(スタイルや色)が好きだ。 

We ordered from the main menu.
我々はメインメニューから注文しました

※ ボードなどに書かれている今日のメニューのようなものではなく通常のメニューに書かれているものを注文したという意味です。

Dish – (お皿に入っている)料理

 Dishは、物理的な「お皿」という意味ですが「お皿に入っている料理」という意味を持ちます。単なる食べ物ではなく、一般的にはいろいろな食材や調味料を使って美味しく調理されたものを指します。例文を見てみましょう。

This has to be my favorite dish! 
これは私のお気に入りの料理だ!

What dishes would you say are the best ones you can cook?
あなたが一番上手に作れる料理は何ですか?

This dish needs more chili in it to give it a bit of heat.
この料理にはもっとチリを加えて、少し辛くする必要があるね。

At the hotel, you can choose from a variety of carefully-prepared dishes (lunch and dinner).
そのホテルでは、様々な丁寧に準備された料理(ランチとディナー)から選ぶことができます。

Food – 食べもの・食品

 Foodは、食べられるものの一般総称に使われ、日本語では「食べ物」「食品」に該当します。

What is your favorite food?
あなたの好きな食べ物は何ですか?

※ Dishは料理されたものに使われますが、foodは果物、ナッツ、チョコレートバーなど何にでも使えます。

There isn’t much food in the cupboard.
食料棚にあまり食べ物がありません。

The world is suffering from a food shortage.
世界は食糧不足に苦しんでいます。

What food should we bring to the park today?
今日、公園に何の食べ物を持って行きましょうか?

At the hotel breakfast buffet, you can choose from different kinds of food.
ホテルの朝食ビュッフェでは、様々な種類の食べ物を選ぶことができます。

※ ここでdishを使わないのは、ビュッフェ形式なので飲み物やフルーツなど様々な食べ物がそろっているためです。

Japanese food is the best.
日本食が最高です。

※ ここではレストランで提供される料理(dish)を示している可能性もありますが、「食べ物」総称としては一般的なfoodを使う方が適切です。

 以上、一般的な例文でmenu, dish, foodの使い分けを説明しましたが、コンテキストや場面によっては同じ文でも入れ替えて使える場面もあると思います。以下、よくある誤り例を使って再確認してみましょう。

添削でよく見られる誤用

 以下は、添削でよくみられる誤り例です。何かおかしいのか、どう修正すべきか考えてみてください。

(誤り例1) I’m excited to eat the menu tonight.

 “Eat the menu” では、「紙のメニューやプラスチックボードを食べる」 という意味になってしまいます。
(修正例) I’m excited to see the menu tonight.

 ※ see the menuは、「メニューを見る」という意味ですが、これで「どんな料理があるか楽しみだ」という意味になり元々言いたかったことと意味合いは同じになります。

(誤り例2) French dishes are my favorite.

  前後もコンテキストがあれば読み手のほとんどが意味を理解できると思います。しかし、一般総称でdishを使うと「皿」の意味となりこの文は「フランス製の皿が好きだ」ということになります。「フランス料理が好きだ」というときは以下のようにfoodを使います。
(修正例) French food is my favorite.

(誤り例3) What menu did your girlfriend prepare for your birthday surprise?

 おそらく、「彼女はバースデーサプライズに何を作ってくれたの?」という質問だと思いますが、menuを使うことで「様々な料理のアイデアを紙に書き留めた」という意味合いになります。このセンテンスに関しては、menuの代わりにdish を使うこともできますが、以下のように動詞のcookを使う言い方がより自然です。

(修正例) What did your girlfriend cook for your birthday surprise?

(誤り例4) I love my mum’s home-made dishes.

  誤り例2同様、一般総称でdishを使うと「お母さんの手作りのお皿が好きだ」という意味になってしまっています。
「お母さんの手料理が好きだ」という場合は以下のようにcookingを使った表現が一般的です。

(修正例) I love my mum’s cooking.

以上、Menu, Dish, Foodの使い方に関して説明しました。
Hopefully, that has helped use those words correctly. It is normally ‘dishes’ that tends to be overused.

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