副詞のWideとWidelyの使い分け – 混乱しやすい副詞用法

英文法・語法

 当シリーズでは、メンバーからよくご質問のある副詞用法の使い分けについて説明しています。 今回は副詞のwideとwidelyの使い分けをご説明させていただきます。双方に「広範囲に」という意味を持ちますが特定の場面では明確な使い分けが必要です。

十分に、目いっぱい – wide

 副詞のwideには「十分に 目いっぱい」という意味合いがあります。「ドアが大きく開かれている、驚いて目を見開く、両腕を目いっぱい広げる」といった場面ではwideを使います。例文を見てみましょう。

The door was open wide.
ドアは大きく(可能な限り大きく、目いっぱい)開いていた。

  ※ 同じ意味でThe door was wide-open.という記述もよく使われます。ここでのwide-openは「完全に開いた、開け放された」という意味の形容詞です。

Tom spread his arms wide in a welcoming gesture as Chris entered the room.
クリスが部屋に入ってきたとき、トムは出迎える姿勢で大きく腕を広げていました。

広範囲にわたって – widely

 一方、(影響や事象が)「広範囲にわたって、幅広く、かなり」といった意味合いのときは、widelyを使います。

Vegan food is now widely available around Japan.
ヴィーガン(菜食主義者)食は今日日本で広範囲にわたって普及しています。

The quality of the work done by my students varies widely.
私の生徒たちの作品の品質はかなり多様です。

 WideとWidelyに関しては意味の違いを理解していれば使い分けはさほど難しくないと思います。ぜひライティングで使ってみてください。