Another vs Other vs Others – 混乱しやすい用法まとめ

英文法・語法

 AnotherとOtherは簡単なようで用法が難しい単語です。実際、使う場面や用法が誤っている文が添削ではよく見られます。以下、Another, Other, Others について基本的な意味と使い方を例文を見ながら整理してみましょう。

Another の用法

 Anotherは「もう1つの」という意味です。「2つのうちのもう1つ」という意味ではなく、「別の」「何か他の選択肢」のように「今あるものに加えて」という意味合いで使われます。Anotherは基本的には単数名詞と組み合わせて使われます。

Thank you for all your recommendations so far. Is there another place you can recommend?
ここまでのおすすめありがとうございます。別の追加のお勧めの場所はありますか?

I just remembered I have another day off tomorrow.
あともう1日休みがあることをたった今思い出しました。

 ただし、以下のように数字と組み合わせて(追加の1単位という意味で)使うときは、anotherと複数名詞を組み合わせて使います。

Please give me another five minutes.
あと5分ください。

In another twenty years, internet will be available everywhere on earth.
次の20年でインターネットは地球上のどこでも利用可能になるだろう。

She could eat another two cakes.
彼女はあと2切れのケーキを食べられるかもしれない。

 以下のようにanotherを代名詞として使うときは前項で指しているものを明確にしておく必要があります。

This pen doesn’t work. Do you have another (one)?
このペンは使えない。別の(ペン)ある?

The café is closed, let’s try another (one).
カフェが閉まっている。別の店に行ってみよう。

Otherの用法

 Otherは「その他の」という意味です。Otherは基本的には複数名詞または数えられない名詞と組み合わせて使われます。

Thank you for all your recommendations so far. Are there other places you can recommend?
ここまでのおすすめありがとうございます。その他のお勧めの場所はありますか?

I just remembered, I have other days off this week.
今週他の休日があることをたった今思い出しました。

otherの代名詞はothers と複数形になります。

All your ideas have been great. Do you have any others?
あなたのアイデアはすべて素晴らしい。何か他にもありますか?

I’ve noticed three mistakes already, so I guess there will be others.
すでに3つの間違いを見つけましたので他にも(間違いが)あると思います。

These textbooks you lent me are so useful. Are there any others like them?
あなたが貸してくれたテキストはすごく役に立ちます。こういうもの他にもありますか?

The other と The othersの用法

 The other とthe othersは特別な文法ではなく、全部でいくつあり、otherで残りのいくつを指しているかが明確なときに使います。otherが示す残りが1つまたは1つのグループであるときは単数名詞、残りのもの複数を指しているときは複数名詞とともに使われます。

(場面1)パーティーに来る講師は全部で10人とわかっていますが、会場にJenniferとJennaしか見当たりません。
Jennifer and Jenna are here, but where are the other teachers?
Jennifer と Jennaはここにいます。ほかの講師はどこにいますか?

The others are not here.
他の講師たちはここにいません。(代名詞用法)

(場面2)部屋の中にPCが2台あります。

This PC is brand-new. The other is about three years old.
このPCは新品です。もう1台は3年経っています。

添削でよくある誤り

  最後に添削でよくみられる間違いやすい例文を見てみましょう。以下の空欄にはどの語句を入れるのが適切でしょうか? 他の語句はどうして適切でないのかも併せて考えてみてください。

All my friends went to the same university, but I went to ( ? ) one.

(A) another
(B) other
(C) the other

正解は(A)anotherです。
All my friends went to the same university, but I went to another one.
私の友人のすべてが同じ大学へ行った。でも私は別の大学へ行きました。

 (B)other は何がいけないのでしょうか? まず、otherは複数名詞または数えられない名詞と組み合わせて使われるため文法エラーになります。意味的にも「私が行った大学」は1つであろうと思われるので矛盾があります。(C)the other はどうでしょうか? All my friends went to the same university, but I went to the other one. は文法的には正しい文章です。しかし、この文では、友人たちが行った大学と私が行った大学で全部合わせて2つの大学しかないということになります。事前に「私の街には2つの大学があり」という説明がなされている場合はこの文章でも正しいといえますが、単体の文としては不自然です。

 以上、another, other, othersの用法を説明しました。すべての例外ルールを暗記しようとせず、「全部でいくつあるかがわかっているか?」また、わかっている場合は「全部でいくつあり、指しているものはいくつか?」ということを考えながら使ってみるとわかりやすいと思います。Good luck!

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