英語の文章を読んでいて、「この人の英語は洗練されているな」と感じることがあります。その理由のひとつは、語彙の多さではなく、同じことをいくつもの言い方で表現できる力にあります。
今回は、添削を「間違い直し」で終わらせず、表現の引き出しを増やす復習に変える方法をご紹介します。
同じ意味でも、言い方はいくつもある
まず日本語で考えてみましょう。
誰かの提案を聞いて「それはよくない」と思ったとき、どう言いますか?
• それはダメだね
• それはありえない
• 私は反対です
• あまり賛成できません
• ちょっと問題がありますね
• 同意しかねます
どれも「反対している」という意味は同じですが、強さ・丁寧さ・距離感・相手への配慮はすべて違います。英語でもまったく同じです。
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上級者は「正しい英語」を知っているだけでなく、場面に合った最適な言い方を選ぶ力を持っています。 |
単語ではなく「言い回し」を増やす
多くの学習者は、「新しい単語」「新しいフレーズ」を一生懸命覚えます。
もちろんそれも大切ですが、それだけでは表現の幅はあまり広がりません。
大事なのは、同じ意味を、別の角度から(ベストな表現で)言えるようになることです。
たとえば、エッセイで I think this is very important. と書いた部分が添削で、 This is something we should take seriously. と、講師がよりフォーマルエッセイに適したセンテンスに添削したとします。
多くの人は、「なるほど、いい表現だ」と思ってノートに書き、そこで終わってしまいます。しかし上級者はここで止まりません。
上級者は「これ以外にも、もっといい言い方はないだろうか?」と考えます。
「言い回し」を広げる
言い回しを広げるにはどうすれば良いでしょうか?「もっといい言い方はありますか?」「別の言い方はありますか?」と講師に質問してみることもできますが、「もっとこうしたい」という要望がない限り、漠然とした質問を講師へ投げるのは難しいと思います。
1つには、類語辞典(Thesaurus)を使う方法があります。単語の類語だけではなく、フレーズや言い回しを検索できるのもとしては、Thesaurus.com (オンライン検索)/ Longman Language Activator, または Oxford Learner’s Thesaurus(オックスフォード学習者類語辞典)(紙の辞書)などが便利かもしれません。
また、生成AIも役に立ちます。ただし、AIを使う場合、「言い回しを変えてください」「別の表現で」という聞き方ではいい回答は得られません。期待するセンテンスを得るにはプロンプトをかなり工夫する必要があります。ここでは、ChatGPTを使って別の言い回しを求める例を示します。
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(プロンプト例) 次の英文と同じ意味の核(core idea)を持つ文を、言い方や視点を変えて3つ書いてください。単語の言い換えではなく、重要性・影響・現実世界での意味・責任など別の角度から表現してください。 原文: (回答例) |
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いい回答を得るプロンプト作成には経験が必要です。プロンプトで細かい指示を入れないとtake seriously → consider seriouslyのような単語を置き換えただけのバージョンや、意味が異なる例が出力されることもあります。上記プロンプトを参考にして試してみてください。 |
どれを使うかを「考える」ことが復習になる
この過程で、大切なのは暗記ではありません。自分の元の文I think this is very important.と比べて、
• どれが一番しっくりくるか
• 強すぎないか
• 弱すぎないか
• 読み手(先生・教授・顧客)に合っているか
を考えること自体が、最高の復習です。
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もし迷ったら、 QA掲示板やプライム添削のHotlineで講師に聞いてみてください。 上級者の質問には、こんなものがよくあります。 • 「私の言いたいニュアンスと少し違う気がします」 • 「もっと間接的に言えませんか?」 • 「これはアカデミックトーンとして自然ですか?」 • 「教授に対して失礼になりませんか?」 こうした問いを持っている人ほど、表現力が伸びていきます。 |
他人の文章は「言い回しの宝庫」
英語便のスタンダードコースでは、月課題の添削が匿名で公開されています。同じテーマで書かれた複数の英文を読むことは、言い回しの引き出しを増やす最高の教材です。
友人の英語日記や、海外のSNS、記事なども同じです。
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ただし大切なのは、 |
以上、今回は英文ライティング上級者の復習習慣をご紹介させていただきました。後続記事もご期待ください!
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講師はプロ作家やジャーナリスト。AIでは生成できないすぐれた表現を指導します。



