DirectとDirectlyの使い分け – 混乱しやすい副詞用法

英文法・語法

 一般的に、directは形容詞、directlyは副詞と考えている方も多いと思いますが、directにも副詞用法があります。当記事では、メンバーからよくご質問のある副詞用法のdirectとdirectlyの使い分けについて説明します。以下、場面別に確認していきましょう。

直接に- directly/direct

 「直接に」という意味においては、directly, direct両方が使われます。実際にはdirectlyの方がより一般的に使われていますが、副詞のdirectも利用可能です。例文を見てみましょう。

The product is shipped directly from the factory.

The product is shipped direct from the factory.

 上記のどちらの文も「その商品は工場より直接(お客様へ)発送されます」という意味になります。

直ちに – directly

 Directlyは「直接に」という意味のほか「直ちに」という意味で使われます。一方、副詞のdirectは「直ちに」という意味では使えません。

Once your order is confirmed, it is shipped directly from the factory.
オーダーが確定されたら工場より直ちに発送されます。

 上記の例文で分かるように、directlyには、「直接に」「直ちに」の両方の意味があります。このため、厳密には”It is shipped directly from the factory.” という単文は「工場から直接発送される」と「工場から直ちに発送される」のどちらの意味にもとれることになります。Directlyを使うときは、前後に説明を加えるなど、読み手に誤解を与えないよう、意味を明確にする注意が必要です。

直行で・直行して – direct

 以下のような「直行して」という意味のときには通常directを使います。

I flew direct to Tokyo from London.
ロンドンから東京へ直行便で来ました。

John went direct by train to Manchester.
ジョンは電車でマンチェスターまで直行しました。

同じような文でdirectlyを使うと、「直ちに」という意味になることに注意してください。

After lunch, I flew directly to Tokyo from London.
ランチの後すぐ、ロンドンから東京へ飛行機で移動しました。

 以上、今回は副詞のdirectとdirectlyの使い分けについて説明しました。ぜひ実際に使ってみてください。

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