noodle (麺類)は数えられる名詞ですが、spaghetti(スパゲッティ)は数えられない名詞です。「なぜですか?」と聞かないでください。不思議に思うのは当然です。
数えられる名詞(countable noun)と数えられない名詞(uncountable noun)のルールは学習者が覚えなくてはならないものですが、実際には例外があったり、時間が経って例外がルールになるものもあれば、おかしなルールが使われ続けているものもあります。正直ネイティブスピーカーでも「なぜ?」と思う名詞用法もあります。当記事では数えられる名詞と数えられない名詞の「実はこうなっている」「こういう考え方もある」という話をしたいと思います。
TimeとExperience
Time は数えられない名詞です。 このため、We have a time.とは言えないのですが、We have a good time. / We have a bad time. のように形容詞が入ると数えられる名詞として使われます。Experienceも同じで数えられない名詞です。We have an experience.とはいえませんが、形容詞が入るとI had a good experience. のように数えられる名詞として使われます。
紛らわしいですよね? 私もそう思います。
Coffee と Cake
もう少し簡単な例もあります。コーヒーは液体で数えられない名詞です。でもスターバックスでは、two coffees とオーダーします。このケースは数えられる、数えられないということではなく、a cup of coffeeのcup of を略して a coffeeと言いやすくしているところがあります。 スターバックスのオーダーではcupが単位であることは明白です。
そして、cakeのようなものもあります。誕生日会には大きなケーキを買うことがありますよね。これは数えられるa birthday cake です。しかしスターバックスへ再度戻ってみると、ケーキは一切れ = pieceで販売されています。 そしてオーダーは、数えられないa piece of cakeになります。別の日にコージーコーナーへ行ってみると、今度は(1切れではない)小さなケーキ(small cakes)が販売されていました。そう、ここでは再度数えられる名詞を使うことになります。
Grape
Grape (ぶどう)は、数えられる名詞なのですが、小さいのでCan I have 53 grapes please? 「ブドウ53粒食べていい?」のように使われる場面がありません。ブドウは通常pack で購入します。
VegetableとFruitとFood
Vegetables(野菜)は数えられる名詞ですが、fruit(果物)は数えられない名詞です。しかしfruitはある複数種類の果物として意味するときは、Some fruits taste better than others. のように複数形=数えられる名詞として記載されます。Food (食料)も、fruitと同様、食料一般を指すときは数えられない名詞、ある複数種類の食料品を指すときはfoods と数えられる名詞を使います。(例)This shop sells many foods.
最後に、email は数えられるか、数えられないかというご質問がよくありますが、実は両方の使い方があり、国や人によっても習慣が異なります。長い歴史の中ではemailは比較的最近できた単語なのでどちらが主流となるのかについては、もう少し見守る必要があるように思います。
以上、いくつかの数えられる名詞と数えられない名詞のルールをご紹介しました。かえって混乱してしまったかもしれませんが、面白い話として読んでいただければ幸いです。