Ever, Neverと時制を極める – 実践で学ぶ英文法

英文法・語法

 Everを「これまでに、かつて」、Neverを「一度も~しない」という意味で、現在完了形の中で使いこなしていても、単純現在形や未来形で使おうとすると混乱される方もいらっしゃるようです。Ever、Neverは「現在完了形」以外のいかなる時制でも使うことができます。当記事では、ever, neverの異なる時制での利用例とその意味合いを解説していきます。

Ever, Neverと現在完了形

 まずは、最も一般的に使われる現在完了形の例文を見てみましょう。現在完了形では、everは「これまでに~」neverは「これまでに一度もない」の意味合いになります。

A: I have never been to Sapporo. Have you ever been there?
B: No, I’m the same. I’ve never been there either.

A: 札幌へは一度も行ったことがありません。あなたはこれまでに行ったことがありますか?  
B: いいえ。私も同じです。私も行ったことがありません。

 Everは疑問文で使われることが多いですが、平常文でも使われます。

Everが平常文で使われる例

(1)「これまでに」という意味を含む質問に対しての回答。

A: Do you think Maki has ever met Ruth?
B: I don’t think Maki has ever met Ruth. 

A: マキはルースに会ったことがあると思う?
B: 私はマキがルースに会ったことがあるとは思いません。

(2)「今までで最高、最悪」という意味での最上級との組み合わせ。

He is the most annoying client I have ever had.

彼は私がこれまでに担当した中で最も迷惑なクライアントです。

(3)「今までの中で最初、唯一」という意味での、only, firstのような形容詞との組み合わせ。

The first job Ross has ever had was in a toothpaste factory.

ロスがはじめて就いた仕事は、歯磨き粉工場の中でした。

(4)「今までよりも」という意味のthan ever

I have been working harder than ever in recent weeks.

最近の数週間は、以前よりより多く働いています。

Ever, Neverと単純現在形

  次に、単純現在形での例を見てみましょう。単純現在形においては、everは「いつも、常に」、neverは「いつも~しない」という意味合いになります。

A: Do you ever go back to Canada to see your family?
B: To be honest, I almost never get back to Canada to see them because they tend to come to Japan instead.

A: 定期的に家族に会いにカナダに戻っているのですか?
B: 正直、ほとんどカナダに戻りません。なぜなら彼らが替わりに日本に来ることが多いのです。

  「もし、~ということがあれば」という意味でIf ~ ever ~という構文も現在形でよく使われます。

If you ever want a job, please let me know.
もし仕事が欲しいということがありましたら連絡してください。

If she ever comes to London, she can stay with us.
もし、彼女がロンドンへ来るということがあるのであれば、私たちのところに滞在できます。

Ever, Neverと過去形

 次に過去形での利用例です。過去形においてeverは「かつて」、neverは「かつて一度も~ない」の意味合いになります。

A: When you lived in Yokohama, did you ever go up Landmark Tower?
B: No, it’s amazing that I lived there for three years but never went up Landmark Tower!

A: 横浜に住んでいるとき、ランドマークタワーに登ったことある?
B: いいえ。私は3年もそこに住んでいましたが、驚いたことに一回も登ったことがありません。

Ever, Neverと未来系

 次に、未来系の例を見てみましょう。未来系においてはeverは「いつか、いずれ」、neverは「将来的にも~ない」という意味合いになります。

A: I wonder if Tom will ever leave Japan or if he will stay here forever.
B: I’m sure he will never leave.

A: トムは将来日本から去るのか、またはここに永久にとどまるのかと考えています。
B: 彼は将来帝にも絶対去らないと確信しています。

Ever, Neverと過去完了形

 最後に、比較的よく使われる過去完了形の例を見てみましょう。過去完了形においては、過去形同様everは「かつて」、neverは「かつて1度もない」の意味になりますが、過去にあった習慣的なことの記述には完了形を使います。

A: Wow, this is your first time eating sushi! Hadn’t you ever eaten it when you lived in Japan?
B: No, I’d never eaten it before.

A: えっ?お寿司を食べるの初めてですか?日本に住んでいたとき食べなかったのですか?
B: はい。一度も食べませんでした。

 以上、ever, neverの使い方についてご紹介しました。それぞれの時制においての意味合いを理解していれば利用は難しくないと思います。最後に会話でよく使われる「何があっても(これから)絶対にない」という意味の表現”never ever”を使った例文ををご紹介します。

I’m never ever going to come to this restaurant again.
今後絶対このレストランには(何があっても絶対)来ない。

ぜひ、いろいろな時制で実際に使ってみてください!